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ゴムノキの挿し木(水挿し 2017 ver.)に挑戦!
ゴムノキってどんな木? まずは「ゴムノキ」を知ろう。
「ゴムノキ」と一口に言いましても種類が多く、日本でゴムノキと言えば、天然弾性ゴムの原料など、樹液を工業用ゴムとして採取される「パラゴムノキ」と、観賞用として親しまれている「インドゴムノキ」があります。
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インドゴムノキの中で斑が入っているもの、入っていないものがあり、単色だと濃緑の葉を持つもの、濃緑色の葉でも葉柄や葉脈が濃赤色になっているもの、それぞれ特徴があり、少しずつ違います。
今、育ててるゴムの木は、デコラ・アサヒという品種です。
ゴムノキ・デコラの変種で縁に乳白色の斑が入っています。
この斑の入り方も、緑色、淡緑色、乳白色の3色が現れて乳白色の部分が多くなれば、デコラ・トリカラーです。
ゴムノキは育てれば大変大きくなりますし、昔から観賞用として親しまれています。
ゴムノキの最大の特徴は、白い樹液を出すことではないでしょうか。
ゴムノキの仲間であるベンジャミンやガジュマルの木も同じように白い樹液を出します。
どうして急に挿し木をしようと?
育ててるこのゴムノキ、まだ植え替え時期ではないんですが、どうも気になってることが…
植わってる部分の少し上に子株というか、小さい新芽が出てきてるんですよ。
このまま置いといて、新芽部分がもう少し大きくなったら取り木をすればいいんですが、以前、これをやろうとしたら、枯れちゃったんですよね。
水分や養分を主軸に奪われて、側軸の新芽まで届いてなかったんでは?って勝手に想像しています。
脇から出てる芽の成長よりもてっぺんの芽の生長の方が優先されることを、「頂芽優勢」と言いますが、ゴムノキもこれに当てはまるんでしょうかねぇ?
「頂芽優勢」というのは、
「植物の茎の先端にある頂芽の成長が、側芽(腋芽)の成長よりも優先される現象のこと。」
出典元:頂芽優勢 – Wikipedia
植物って言うのは、どうしても主軸にある葉や芽の方が優先されてしまい、脇の芽はおろそかになりがち。
ブライダルベールやトラデスカンチアなど脇芽もしっかり生長する観葉植物もありますが、このゴムノキはそうはいかなかったみたいです…
だけど、勇気いりますよね……
主幹を切ると、ゴムノキ自体の息の根を止めそうだし…
だけど、脇芽を育てて、形の変わったゴムノキを作ってみたいし…
ポトスやトラデスカンチアの茎を切るのとわけが違います。
ポトスやトラデスカンチアだと、切ったらすぐに脇芽があちこちから出てきてくれるので、切ることに何の抵抗もないですが、ゴムノキは果たしてどうなのか?
以前、ゴムノキの主軸を切ったことがありますが、あまり出ませんでしたね…
ゴムノキのメイン木をバッサリ切るの、やはり抵抗あるなぁ…
「切る?」 「切らない?」
「どっちにする?」 「どっちがいい?」…
悩みましたよ ……
今、ウンベラータやドラセナ・コンシンナで、枝を「く」の字に曲げたり、「コ」の字に曲げたりするスタイリッシュな仕立て方が流行ってるじゃあないですか…
あれ、かっこいいなって思ってまして、やってみたいと思ってるんです。
このゴムノキも、1本仕立ての直立不動だと、面白みがない。
すでに、直立不動のゴムノキ・アサヒを1本あるし…
「このゴムノキ、面白い形にできたらなぁ」なんて冒険心がくすぐられて、バッサリ切ることにしたんです。
3つの芽が今現在確認できるんで、この3つの芽をどんどん生長させ、やがて三又に分かれた立派なゴムノキに生長してくれることを期待してるんです。
しかも、低い位置での芽だから、座高の低い、どっしりした形のゴムノキに仕上がるんではないかと、想像してるんですよ。
挿し木の手順(水挿し ver.)
手順1
取り木をするゴムノキを用意し、どこを切るか見極める。
適当なところを切って、後々後悔したくないですから、「ここを切ると、この脇芽が伸びてくれて、こういう風に育っていって…」と想像することも大事です。
愛着があって大事に育ててる観葉植物が、将来自分の思い描いている理想形になってもらうためにも、これは重要です。
[手順2]
どこで切るか決めましたら、ハサミで切ります。
ゴムノキは幹が太く、なかなか切れにくいので、丈夫な剪定ハサミを使います。
大きめのカッターナイフだったら切れるでしょ?なんて思わないでください。
太くなったゴムノキは、カッターでギコギコ前後に動かしてもなかなか簡単に切れるものではありません。
長時間切っていると切り口が雑になり、また幹も傷めてしまいます。
ご自身がナイフの刃で怪我をすることもあり大変危険ですので、カッターナイフの使用は絶対にやめておいてくださいね。
[手順3]
ゴムノキを順調にカットできましたら、切り口から白い樹液が出てきます。
この樹液はベタベタしており、皮膚につくと被れたり、洋服につくとなかなか落ちませんし、シミになりますので、取扱時に注意が必要です。
oyageeは素手で作業をしましたが、気になる方は手袋着用と汚れてもよい服装、もしくは園芸用のエプロン着用を。手袋は、厚手のゴム製の手袋が安全です。
[手順4]
切り離した幹は、樹液を拭き取り、水に浸け、水揚げします。
切り花もそうですが、切った直後に水に浸けることで、水を吸い上げやすくなります。
ただし、今回は水挿しで根を出させますので、このまま水に浸けたままにしておきます。
もし、この後土に植える挿し木の場合も、とりあえず1度は水揚げを行ってください。
挿し木ver.時の水揚げは、1~2時間でいいと思います。
今回は水挿しですので、今日の作業は以上です。
樹液が出てる場合がありますので、水は頻繁に交換しましょう。
挿し木(水挿し編)作業を写真で解説
[写真1]
このゴムノキ、別に問題ないんですが、思い切って「挿し木」にすることにしました。
[写真2]
どこを切るか、きっちり見極めましょう。
変なところを切ったら、後々後悔しますので。
[写真3]
ゴムノキの幹は太くて硬いので、頑丈な剪定ばさみで切りましょう。
カッターナイフでは簡単には切れませんよ…
[写真4]
切り口から白い樹液が出てきました。
[写真5]
いい部分で切ったんではないでしょうか…
[写真6]
この樹液は被れますので、すぐに拭き取りましょう。
[写真7]
すでに3本の脇芽が出ています。
大切に育てたいと思います。
[写真8]
上の部分はとりあえず水に挿して水揚げ作業です。
今回は水挿しver.ということで、根が出るまでこのまま育てたいと思います。
挿し木後の管理
葉数が多いかなと思いまして、翌日、大きい葉を2枚ほど取り除きました。
葉が傷んでましたし、葉が多いとそれだけ幹の負担になり、根がなかなか出ないと思いますので。
葉数が多いと、水を吸収するパワーも必要ですので、まだ根が出てませんし、まずは根を出すことに集中してほしいので、負担軽減のために葉を3枚ほど切りました。
この作業は、昨日株から剪定ばさみで切った直後に行って大丈夫です。
oyageeは、葉数を減らすのを忘れてました(苦笑)
管理場所は、涼しい日陰に置いてください。
水に樹液がまだしみだしてると思いますので、こまめに水を替えてください。
新鮮な水の方が清潔ですし、根が出やすいです。
元の株も、直射日光が当たらない場所で置いていた方がいいです。
株元にすでに小さな芽が3つついており、これを大事に育てていきたいですが、まだ弱くて若い芽なので、直射日光の強さに耐えられるほどの体力は持っていません。
あの3つの芽が台無しになれば、すべてが台無しになっちゃいますので。
それでは、水挿しのゴムノキ、親株の3つの新芽がどのように変化していくか、またご報告させていただきます。