アロエのおやっさんから、寄せ植えを作ってくれ!という依頼が来ました。
鉢はおやっさん持参です。
【前回のブログより】
この鉢、ちょっと問題があって、深さが極浅なんです。
盆栽タイプの平べったい鉢なのであります。
松とか梅などの樹齢何十年の樹木系植物ならお似合いでしょうが、多肉には不適応のような鉢…
しかも、植え込む多肉植物が、「エケベリア」と直々にご指名。
エケベリアなんて、根がしっかり張ってからこそ、きれいに葉が巻き、ぎゅっと締まった見栄えのいい苗になるのに、こんな鉢でまともな苗に育ってくれるでしょうか?
そんなエケベリアをどこに植え込むのかと言うと、中央に置いてる石のくぼみに植え込んでくれ!って言うんですよ。(画像の赤丸印部分)
浅い鉢もさることながら、このくぼみはさらにその上をいく極々浅のようです。
深さ、約2センチほど???
うまく根付かずにいつまでもみすぼらしい苗のままなんじゃあないか…と心配です…
そして難題が、お代をすでにいただいてしまったので、いい加減なものは作れません。
「払うのを忘れたら困るんで!」って、前渡しでいただいたのです。
もらってないのだったら、「この鉢だと、やっぱりエケベリアを植え込むのは無理ですね~」って鉢を返すこともできるんですが、もらったからにはそれなりのものを完成させて戻さないと、「世界屈指の寄せ植えアレンジャー」の異名を持つoyageeのプライドもあります。
無理難題が山積みですよねぇ。
そして、さらに問題が発覚しまして…
これ、割れてるんです。
この白いライン、最初は鉢の模様かデザインかと思ってたら、思いっきりひびが入ってまして、コンクリートの地面に置く時に鈍ーい音がします。
しかも、2か所も…
地面に置く時、カーンと甲高い音ではなく、ゴッツとパキッの音が合わさったような音…
今にも割れそうな低くて嫌な音がするんです…
寄せ植えを作ってる途中で真っ二つに割れないでしょうか?
もし割ったら、先払いのお代はもちろんお返ししますけど、鉢の弁償として今度はこっちがお金を払わないと立場になるかもしれません。
おやっさんのことだから、「すでに割れてたから、気にしなくてもいいよ」とか言ってくれそうだけど、その後に「あの鉢、骨董屋で見つけて、結構高かったんだよなぁ」とか言いそうじゃあないです?
ひび割れてても、十万相当ほどの鉢だったら?
気にしなくてもいいよなんて言われても、そんな言葉を付け加えられたら、余計に気になって、結局弁償しなきゃいけなくなっちゃいますよねぇ。
なんともおぞましい植木鉢なのです。
期限は約1週間もらってますので、さっそく作ります。
その前に、イメージトレーニングを…
こんな大きくてこんなに浅い鉢に多肉の寄せ植えを作るのは、人生初です。
以前、ミニ食器やツナ缶タイプの小さなリメ缶を使って寄せ植えを作ったことはありました。
しかし、こんな平べったい鉢はないんで、イメトレをしとかないと、とんでもないものが出来上がってそうで…
「こんな鉢でも、できる!やれる!作れるんだ!!」って自分に言い聞かせるため、まずはイメージトレーニングを…
まず、中心の石のくぼみ部分にエケベリアを数苗植えて欲しいと言ってました。
1つの鉢に3つのエケベリアを植えてる寄せ植えがここにあります。
おやっさんが植えて欲しいとご指名した「メキシコポルデンシス」はないのですが、エッジが赤く染まってて似たようなこれ…
この3苗をイメージトレーニングに使ってみます。
あとは、石の回りに植え込む多肉は…
おやっさんは、「セダムでもいい」と言ってまして…
じゃ、セダムにします。
あの回りまですべてエケベリアを植え込んでたら、完全に予算オーバーですので。
おやっさんが言うセダムと言うのも、乙女心や虹の玉ではなくて、草系のセダム。
脇役的存在多年草のことです。
おやっさんが持ってきた鉢には、すでに植わってますよね、黄色いセダムが…
多分、ゴールドビューティーを植えてたんでしょう。
セダムはあるんですよ。
このセダムは、去年12月にリース枠にポットごとはめ込んだセダムがありましたが、あのセダムの残りです。
【20.12.04のブログより】
乱れまくってますが、冬でも霜が降りても、雪が積もっても、外に置いてて大丈夫でした。
どれも12月の紅葉時より色づきが鮮やかになってます。
真ん中付近のピンク色のセダムは「ポスティム」
以前は緑色でしたが、今は淡いピンク色に染まり、きれいですよね。
ポスティムもキレイですけど、手前の赤いセダム…
12月の時はまだ緑色をしてましたが、あれからの寒さや霜にも耐え忍び、今では深紅色に染まってくれてます。
これは、「ベッラ デ インヴェルノ」だったかと…
中心に3苗を植え込んだ鉢を置き、回りにセダムを並べてみました。
イメージ的にはこんな感じ?
これでいいんじゃあない?
おやっさんに、このまま返します?
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あとは自分で好き勝手に植え込んでください…と。