本日、多肉の水やりをしてたら、おば様がいらっしゃったんです。
同地区に住んでますが、アロエのおやっさんほどご近所ではなく、顔見知り程度…
たまに会うと挨拶ぐらいのお知り合いです。
あまり話したことがない方なんですが、顔はよくご存じでして…
田舎にお住まいなのに、とてもお上品な言葉遣いをされるおば様でして…
例えるなら、ハイジに出てくるクララのおばあさまのような…
クララのおばあさまを知らない?
んなことはないですよね、あの名作を…
レディースなんとかネーチャーでもお付けになってるんじゃあないかってぐらい白髪のふさふさの御髪をされてまして、おばさまにこの言葉を使っていいものかわかりませんが、おしとやかでお上品で、「最上級の田舎マダム様」なのです。
そのおば様が、「あら、すごい数を育てられてるんですね… こういうの、お好きなんですか?」とゆっくりおしゃべりになられ、さらにoyageeに向かって優しく丁寧な物言いで会話してきます。
「これは何ですか?」と言いますので、oyageeは、「これ、全部、多肉植物なんです」って答えたんです。
すると、「あ、サボテンなのですね…」っておっしゃるんです。
サボテン???
おば様、サボテンではございませんよ。
おば様の前にはサボテンの一鉢もないんですけど…
違います、違います、これはサボテンではなくて、多肉…
多肉植物なんです!
サボテンも多肉植物の一種で間違いではないんですが、ここにあるのは「サボテン」とは種類が全然違います。
ここはエケベリアやクラッスラの、れっきとした多肉植物です。
…と突っ込みたかったんですが、説明してると長くなりそうだし、多肉の存在を知らない人に一から説明してもチンプンカンプンでしょうから、やめましたけど。
おば様は、多肉もサボテンも、花が咲かないこういう植物はすべて一緒くたになってるご様子です…
多肉のことがよくわかってない人って、「多肉=サボテン」と思い込んでません?
いいえ、違いますから…
「植物」が大分類とすれば、中分類が「多肉植物」で、その中の小分類に属するのが「サボテン」なのです…
…って教えてあげればよかったでしょうか?
そして、ある多肉を指さしながら、「これ、おもしろいですね… ネックレスみたいですよね…」っておっしゃるんです。
さすが、お目が高い!
「そうなんです、これはグリーンネックレス… ネックレスという名がつく品種なんですよ」と教えてあげました。
最上級の田舎マダム様は、やはり見る目がありますね!
普段から真珠のネックレスなどの高級ジュエリーをお付けになられてるから、つる性の多肉を見て、パッと「ネックレス」とひらめいたんでしょうかね?
前回多肉を見に来た、コッテコテの田舎マダム3人衆とは訳が違います?
3人衆様も、おばちゃんパワー丸出しの、それなりに強烈インパクトのある田舎マダム様方でしたけど?
すると、おば様がさらに会話を進めまして、「あのね、私ね、3年前にサツキの挿し木をしてみましたの… すると、今年花が咲きましてね… うれしかったですわ…」っておしとやかにおしゃべりになるんです。
そして、「これは、花が咲くのですか?」とおっしゃるのです。
「咲くんですよ… これ、見てください。蕾が出てますでしょ? もうじき咲きますよ…」とお答えになると、おば様は、「あら~本当に! 咲くんですね、きれいでしょうね…」っておっしゃっておられました。
おば様は、赤や紫に色づいた多肉の葉っぱや苗の形には全くご興味を示さず、多肉の花に興味津々でございました。
植物好きだけど、多肉には興味ない、多肉の存在をあまり知らない人って、必ずある言葉を発しません?
多肉と聞けば、決まって「花は咲くの?」って聞きませんか?
oyageeは、多肉のことをあまり知らない人が多肉を見に来たら、必ず「これ、花咲くの?」と聞かれるんですよ…
これまでの経験上、多肉の存在を知らない人と話してると、10人中10人が、「これ、花咲くの?」って聞いてきます。
どうしてなんでしょ?
どうして、花が咲くのか咲かないのかが気になるんでしょうか?
一般的に、植物が好きな人って、花を咲かせるの為に植物を育ててるんでしょうか?
そうですよね…
チューリップもヒマワリも、最終的にはきれいな花を咲かせるために土に植えて、水をやって、一生懸命育ててるんですもんね…
だけど、多肉は違うんです!
多肉も花は咲くことは咲くんですが、花を咲かせるために多肉を育ててるのではないんです。
多肉愛…
多肉を愛する人は、他の植物を育てるのとちょっと訳が違うんですよね。
多肉だって一応は植物だから、花は咲くんですけど、花を楽しむんじゃあないんですよ、多肉は…
葉の色づきや、紅葉時期の色の変化や、苗の形や、希少種や、斑入り品種を見て、集めて、育てて、増やして楽しむんです。
それが、「多肉愛!!」
多肉を愛する人全員が全員、そうだとは限りません!…って?
多肉を愛する人の中には、「何、言ってんの! 多肉は花を咲かせるものでしょ! 花を咲かせてなんぼってもんよ! 花が咲かない多肉は、多肉じゃあないわ!!」っていう人も、中にいるかもしれません。
「多肉は、花が命! 葉の色づきなんて、全く興味ないわよ! 多肉花にZOKKONよ!」っていう人は、100人に1人ぐらいはいますかね?
「多肉を育ててるのは、すべて花を咲かせるの為なんです!」っていう人は、もしかして10人に1人、もしくは2人はいるかもしれません。
多肉を種子から育てて、増やしたい人はこれに属するかもしれませんが、ほとんどの人が多肉の花なんて興味ないですよね?
oyageeも、全く興味ありませんし…
正直、多肉に花なんていらないんです。
花芽が出てきたら、株が乱れるし、花芽のそばの葉は取れやすくなるし、株も弱ってくるし、中には花が咲くことで、枯れてしまう品種だってあります。
だから、「多肉に花は不要!」「多肉に花はノーセンキュ」なのです。
…と多肉に興味ない人に訴えたいんですが、わかってくれないでしょうね…
で、対処法は?
多肉の知名度を上げていくしかない?
多肉のお店開いて、世に多肉を普及させるしかないでしょうか?(笑)
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多肉好きの皆様って、多肉に興味ない人から、多肉を見て「これ、サボテンね」と言われ、「これ、花咲くの?」って言われた時、どう対応されてるんですかねぇ?