先週の朝、いつものように外に置いてる多肉植物のパトロールをしてました。
その日は、燃えるゴミの日…
うちの前をゴミ袋を持ったご近所さんが通っていきます。
多肉は敷地内の奥まったところに置いてるんで、ゴミ出しのご近所さんと顔を合わせたり目が合うことないんです。
だから、挨拶をするとかはないんですが、突然、知らない男性がトコトコと敷地に入ってきて、「ちょっと見せて」と来たんです。
ご近所さんです… 多分…
田舎ですけど、田舎ほど近所付き合いがない地域なんです。
もっと田舎になれば、「野菜がとれたから、これ、どうぞ」とか、「おかず、たくさん作ったから、食べて」とかあるでしょうけど、そういうご近所さん付き合いはないですね…
そう考えれば、都会の方がご近所付き合いがあるかもしれません…
ご近所付き合いもないから、突然来たこの男性が誰なのかわからないんです…
徒歩でゴミ捨てに来たから、多分、近くに住んでる人なんでしょうけど…
この人、oyageeが育ててる多肉を前から遠目でチェックしてたみたいで、「ちょっと見せて」っていうのは、「多肉を見せて」ってことなんですね。
そして、メッシュケースにきれいに並べられてる多肉を見ながら、「これ、どこで買ってるの?」「どんな種類があるの?」「いろいろあるね…」って聞いてくるんです。
「ひと目会ったその日から、恋の花咲くこともある」なんて懐かしいフレーズがございました。
「パンチDEデート」でしたっけ?
知りません?
知りませんか…、あらら……
「ひと目会ったその日から、多肉の話で盛り上がる…」
oyageeの育ててる多肉植物を眺めながら、あーだこーだと多肉談議に花が咲きます。
この男性の年齢は、oyageeよりも上です。
それも、1つや2つじゃあないです、10歳ぐらい上のお方です…
作業服を着てたので、出勤前のゴミ出しだったのでしょうか?
ということは、肉体労働者?
見るからにオッチャン… オヤジです。
そういうオヤジさんが、多肉を育ててると聞けば、なんか親近感湧いてきますよね…
多肉植物を好きな人は圧倒的に女子が多いと思うんですよ。
oyageeの回りも、テニス仲間(女性)が多肉を集めてる、とか、別のテニス仲間の妹さんが多肉好きとかってことは聞くんですが、男で多肉好きっていう人はいません。
だけど、男だって植物や多肉を好きになってもいいんです!
いいんですよね?
こんなご近所さんに多肉好き、しかも男で多肉好きって方がいらっしゃるなんて思いもしなかったです。
5分間ぐらいでしょうか、話した後、帰り際に「(自宅を指さしながら)そこの、田中(仮名)だから…」って言って立ち去っていきました。
会話しながらも、多分oyageeが「この人、誰? どこの人?」って顔してたんでしょう…
それを察したのか察してないのかわかりませんが、名乗って帰られました…
うちの裏に住んでるご主人でした…
裏と言いましても、真裏ではありません。
oyageeん家の裏は、たんぼ2反ほどの空き地になってまして、その後ろに住宅が10軒程度建ってるんです。
今も、新築物件が建ち、住人が増え続けてます。
だけど、田中さん(仮名)は、結構昔から住んでます。
家と名前はご存知上げてましたが、田中さん(仮名)のご主人は、今日初めてお会いしました…
集会とか地区の体育祭などあれば、顔なじみにもなるでしょうけど、そういう行事はないし、接点がないから会うこともないので、顔も知らないですよね…
その後も、ほぼ毎日のように、oyageeが外で多肉パトロールや植え替え作業をしてると、田中さん(仮名)がいらっしゃるんです。
必ず、「ちょっと見せて」と言いながら、敷地内へ入ってきます。
いろんな種類の多肉を見るのが好きな方なようです。
この植物オヤジの田中さん(仮名)、知らずに「植中毒」にかかってますね…(笑)
初めて会って2~3回のある日、この日は多肉の増やし方を聞きに来ました。
並んでる多肉達を指差しながら、「こういうのって、どうやって増やすの?」っていうんで、鉢の中で葉が落ちて芽が出かかってるピンクブライダルを参考に…
間延びしてるピンクブライダルでしたので、葉を1枚だけ摘み取りながら、「こうやって葉をもぎ取って、その場に置いとけば、勝手に芽が出てくるんですよ…」と実演。
「ほ、ほ、ほ、ほぉ…」と、さっそく帰ってやってみるとのこと…
「すべての多肉の葉から芽が出るとは限りません、出ない品種もあります」と言い忘れましたが、大丈夫でしょうか?
「必ず成功するとは限りませんけど…」っていうのも言い忘れましたが、大丈夫でしょうか?
葉挿し実演後は、「昨日、〇〇書店の前の花屋で、多肉を買ってきたよ」とか、「(多肉を指差しながら)こういうのを持ってるけど、これは持ってないな…」とか、「これは十二の巻だね。これは俺でもわかるよ…(笑)」とか、いろいろ話してきます。
多肉好きだけど、まだ品種をそれほど持ってなさそうなので、帰り際にoyageeが育ててる多肉を数種類あげたんです。
姫秋麗とホワイトストーンクロプと乙女心を…
茎挿ししようと胴切りし、乾かして1週間程度経ってたところでして、ちょうど少しだけ根が出てたんです。
発根してるんで、植え込みには失敗しないでしょうし、数苗ずつあげました。
「これも差し上げますよ」ってプランターに植わってる大量のブロンズ姫を指さしたら、「それは持ってたなぁ…」って軽く拒否されました…
あちゃー!
いらないんですか?
何故、いらないんですか?
本当にいらないんですか?
何故………? どうして………?
ブロンズ姫、ここでも嫌われ者です…
お願いですから、持って帰ってください…
ブロンズ姫が減りません…
もらってくれる人がいません…
誰か、もらってください…
そして、本日もまた田中さん(仮名)がいらっしゃいました。
今日の報告は、「フジチョ、知ってる? 持ってる?」って言うんです。
「フジチョ? いや、持ってないです…」って答えました。
「フジチョ」なんて知りません…
初めて聞きましたよ…
すると、「あそこにいっぱいあったよ。〇〇(地名)に!」っていうんで、「〇〇? 〇〇のどの店に売ってたんですか?」って聞いたんです。
「フジチョ」なんて品種は初耳です…
きれいな品種や珍しい品種だったら手に入れようと、買える場所を聞き出そうとしました。
すると、「堤防にびっしり植わってた… え…っと… ここにもあるんじゃあない?… え… え…」ってoyageeが育ててる多肉の鉢やプランターを見渡し、1苗ずつチェックし、似てる植物を探してるようでした…
フジチョなんて持ってないんですけどね…と心に呟きながらも、ここはじっと田中さん(仮名)の行動をチェック。
すると、「これ!これ!これかもしんない…」って指差したのは…
「不死鳥」でした…
ンギャー! これ? これですか?
フジチョ?
フジチョじゃあなくて、「不死鳥」ですね…
不死鳥は、葉のふちのありとあらゆるところに子をたくさん作り、好き勝手にその辺にばら撒くんで、否が応でも増えちゃうんですよね…
現に、oyageeもお宝発掘隊で、河原の石垣に何度もこの不死鳥を発見しました…
最初は「多肉、発見!お宝だよ!」って思いましたが、模様が模様だけにかわいくないし、色も冴えないし、採って帰ることはなかったですけど…
不死鳥は、生命力半端ないです…
こういうことをわざわざ報告しに来てくれる田中さん(仮名)、oyageeに通じるところがあるかもしれません…
植物男子、ならぬ、我ら、植物オヤジ!
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明日は何を報告しに来てくれるんでしょうかね?(笑)