目次
サンセベリアの植替え後の水やりの注意点
水やりをするにあたって…
ゴールデンウィークの最終日にサンセベリアを4鉢植え替えました。
この4鉢のサンセベリアは、2016~17年の冬に寒さにやられてしまったサンセベリアの株ですので、状態はあまりよくないです。
所々、葉が茶色に枯れてる部分もありますし、中心のまだ顔を出してない若い葉も変色して枯れています。
どうしてこのようになったかというと、管理人oyageeのあきらかに明らかに管理不行き届です。
置き場所を誤ってしまいました。
「室内なら、どこでも越冬できる。大丈夫…」っていう過信がありました。
しかし、室内でも屋外とドア1枚隔てた場所だったり、1日中低温が続く場所での長期間の保管は、知らぬ間にサンセベリアへ大きなダメージを与えてしまってました。
人間でいう、凍傷の被害です。
根元がぐじゅぐじゅに柔らかくなり、葉がバタバタと倒れる株が続出でした…
「サンセベリアがバタバタとドミノ倒し状態! 根元が軟らかくなる原因って?」(17.03.16更新)
「サンセベリア、ほぼ全滅だぁ!(寒さの影響で根元から倒れた鉢の全貌...)」(17.03.26更新)
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このサンセベリアを5月のGW期間中に掘り起こして、再生可能な株だけをより分けて、GW最終日、鉢に2~3本ずつ植えたんですよ。
しかし、根はまったくついてない状態です。
しかも、まだ1週間ですので、根は出ておりません。
水やりも、植え替えた直後にすぐ水やりする人、1日置いてやる人、2~3日経ってからやる人、1週間ぐらい待ってからやる人など人それぞれですが、oyageeは1週間後にやることを決めてました。
サンセベリアは土の中で地下茎と言って、株と株が茎で繋がっているんですね。
これをハサミなどでカットしたんですが、完全にまだ乾ききっていなかったので、すぐに水やりをしなくて、控えてました。
サンセベリアを植え替えて1週間以上が経過しましたので、そろそろ水やりでもしてあげてもいいかな…ってことで、今日、植え替え後の初の水やりをします。
植替え当日にやらなければいけなかったこと。[その1]
これは、水やり前にやっておきたいこと、そして植替え当日にやっておかなければいけなかったことです。
この作業は本当は植替え時にしなきゃいけなかったんですが、すっかり忘れてました…
日本の土は酸性… その土を中和させる仕組み
oyageeのサンセベリアの鉢は、ゴロゴロした土を使いたかったんで、メインにぼら土を使っています。
ぼら土って、またの名を「日向土」と言われています。
ぼら土(日向土)は、霧島山の噴出でできた軽石のようなもので、普通の小石とは違って軽めですので鉢植えには適した土なんですよ。
ただし、ぼら土は、pH5.0〜6.0ほどあり、酸性寄りに傾いているということで弱酸性の土になります。
数字のことを言われてもあまりよくわからないんですが、植物にとってはあまりよろしくないようで…
しかも、日本で降る雨は弱酸性で、その雨水が吸い込む土も酸性寄りなんですね。
紫陽花(アジサイ)は、別名「七変化」と呼ばれてるぐらいで、いろんな色の花がありますよね。
色の違いは、ピンク・赤系の色だと土壌がアルカリ性、紫・青系だと酸性の土壌ってよく聞きます。
「紫陽花がどっちでも育ってるなら、アルカリでも酸性でもどっちでも育つんじゃあないの?」って思われがちですが、そうではないようです。
だから、土に苦土石灰を混入して、土を中和、もしくはアルカリ性寄りにします。
植物を元気にする、「苦土石灰」って?
苦土石灰というのは、ドロマイトというものを粉砕したもので、石灰とマグネシウムが混ざった土壌に撒く肥料の分類です。
白い粉末状のもので、しかも名前が「苦土石灰」ですので、一見肥料には見えませんが、マグネシウムとカルシウムという植物の生長に必要な栄養素を含んでいますので、立派な肥料になります。
学校の運動場でよく使われるライン引きの「石灰」と間違えやすいですが、大まかに言えば一緒ですし、細かく言うと違うものみたいです。
詳しくはわからないですが、含まれてる成分の量が違うんではないかと…
普通は、株を植える前に、土と苦土石灰をしっかり混ぜ合わせてから植え込みをするんですが、oyageeはこの作業をすっかり忘れてたんです…
だから、応急処置的に今日します。
苦土石灰の使い方
サンセベリアの株はすでに植わってるし、また掘り起こすのが面倒くさかったので、苦土石灰は鉢土の上に撒きます。
苦土石灰の量は少量です。 …… テキトーoyageeだから、その辺は適当です(笑)
- ※詳しくは、苦土石灰の袋の裏面に書かれてる適切な使用量をお読みになるか、園芸専門誌などでご確認ください。
土の上っ面を割り箸などの棒で、土と苦土石灰が馴染むように軽くかき混ぜて終わりです。
あとは、これから行う水やりの水で、下まで流し込んくれることを期待します。
苦土石灰撒きは、人それぞれで、必ずしもやらなければいけないことではないです。
サンセベリアの植え替えに「ぼら土」を使っていなければ、する必要はありませんし、しなかったからと言って、根が出ない、芽も出ないってことはないと思います。
また、苦土石灰を使うのならば、必ず植物を鉢に植え込む前にやってください。
oyageeの今回紹介した順番は、間違ってますので…
- この作業は、ご自身のご判断で、やるかやらないかを決められてください。
- 粉状の苦土石灰を使う場合は、強風に煽られて粉が舞い、体に付着したり、目、口、鼻などに入る場合もあります。
- 粒タイプの苦土石灰もありますので、こちらを使うか、粉の苦土石灰を使う場合は、マスクなどを装着した方が安全です。
水やりの注意点
サンセベリアの水やりは、普通に水をやりさえすればいいんですが、ちょっとだけ注意点があるんです…
サンセベリアは、他の観葉植物とは違い、ちょっとだけ特殊ですのでお伝えしておきますね。
「サンセベリアは水分がそれほど必要ない植物だし…」なんて思って、水やりをチビチビやっててもいけません。
やるんだったら、豪快に! (笑)
鉢底から流れ出るぐらいたっぷり与えてください。
シャワーホースやじょうろなどを使い、サンセベリアの頭上から散水のように葉に水をかけるのなんて、もってのほかです(汗)
葉に水を与えると、中心の芽の部分に水が溜まったままの状態が長く続きます。
長時間、中心部分に水が溜まったままですと、葉が傷みますし、その部分はこれから育つ大事な大事な新芽があります。
その部分が長時間水に浸ってると、せっかくの新芽が腐ってくることがあります。
新しい芽が出て葉が大きくなった時に、その部分がすでに茶色に変色してたりしますので、これだけは気を付けてくださいね。
あと、
まだ根が張ってませんので、ホースやじょうろで勢いよく土に流し入れると、土がめくれて、株が倒れてしまいます。
せっかく1週間ほど置いて、株が土とやっとなじんできたところですので、水を勢いよくかけてしまうと、株と土がバラバラになり、また1からやり直しになっちゃいます。
水やりは以上です。
水やり翌日からは、株の状態や土の乾き具合が気になり、ちょくちょくチェックするでしょうけど、鉢土が乾いたから…って、サンセベリアはすぐに、そして頻繁に水やりしなくて大丈夫です。
今、土や石の隅々まで水分が行き渡ってる状態ですので、土の表面が乾いたからって、すぐに水やりする必要はありません。
土の中はまだ湿ってる状態ですので、逆に何度も水やりすると、根腐れや土に埋まってる部分の株が腐り、枯れてしまう原因になりますので、控えましょう。
まだ根が出てませんし、それほど気温が高くありませんので、水やりの頻度は1か月に1度を目安に。
- 今回のサンセベリアの植え替えは5月で、このブログも5月更新しました。
- 「梅雨時期に植え替え」「真夏に植え替え」「秋に植え替え」など、その時期により、水やり頻度が違ってきますので、ご注意を。
これから1~2か月が経ち、根が出て、しかも暑い時期でしたら、土の状態を確認し、完全に乾いていましたら、すぐに水やりしても全く問題はありません。
サンセベリアが完全に一人前の状態になりましたら、1週間に一度ぐらいやっても大丈夫でしょう。
使ってる土は、各個人で違っていますので、水はけのよい土(石)でしたら、乾いてるでしょうけど、水はけの悪い土を使用している鉢なら、まだ乾いてないと思いますので、その時はまだ水やりする必要はありません。
もし、株の中心に水が入った場合の応急処置
例えば、こういうこと、ありますよね…
水やりの時に、
…ってことがあると思います。
慌てなくて大丈夫です…
oyageeも、今回勢いよく水が出まして、誤って葉にかかり、中心部分に水を溜めてしまいました…(汗)
こういう時は、細長い竹串や棒を使って、水分を吸い取ります。
- 竹串にティッシュペーパーやキッチンタオルを巻き付ける。
(今回oyageeはキッチンタオルを使いました。水に濡れてもティッシュより破れにくいし、水分を多く吸い取れるので) - 竹串をそっと中心部分に差し込み、キッチンタオルの先を使って水を吸い取らせる。
以上です。 …… 簡単でしょ?
[手順1]
誤って、中心部分に水が入ってしまった…
さて、どうするか?
[手順2] こういう時は、竹串にティッシュかキッチンタオルを丸めて、水分を吸い取ります。
今回は吸収性のよいキッチンタオルの方を使いました。
[手順3]
奥まで突っ込みますが、新芽がありますので、傷つけないよう慎重に。
今回はすでに枯れてる新芽だったんで、少々乱暴にやりましたが(笑)
[手順4] 水分、ほとんど吸い取ることができました。
あとは自然乾燥させれば、大丈夫でしょう…
気を付けることは、
この新芽を傷つける恐れがありますので、確認しながら、そっと行ってくださいね。
特に、葉の先の尖った部分をへし折ってしまうと、生長の妨げになりますので、くれぐれもご注意を!(あの尖った部分、サンセベリアにとっては結構大事な部分なんですよ…)
これからは余談になりますが、
吸い終わったキッチンタオルやティシュペーパーはすぐには捨てずに、葉の表面についたホコリなどを拭き取るといいですよ。
すでに濡れてるし、キッチンタオルも無駄にはならないし…(笑)
葉水をしないからホコリやゴミが流れ落ちないし、水やりも葉にかけることを控えてますので、たまには掃除してあげないとホコリが付着したままです。
葉も呼吸をしていますから、きれいに掃除してあげましょう。
これは余談でしたので、たまに時間のある時などを使い、葉の表面を拭き取るといいと思います。
そして、これまた余談の余談ですが、
掃除の仕方は、また別のページで詳しく書かせていただきますが、化学雑巾は使わない方がいいでしょう。
油や薬品が付いてますので…
市販されてるウェットティッシュなども控えた方がいいんではないかと思います。
たまにブログで「ホコリで汚れてる葉は濡れティッシュで拭いてください」とか書いてますが、除菌タイプだとアルコール成分が含まれてるんですよね?
問題ない量かもしれないけど、葉にシミができたり、かぶれた症状になるのが嫌だから、oyageeは普通のティッシュを水道水に濡らすか、いらないタオルを濡らして拭いています。
以上、oyageeの観葉植物の葉の掃除術でした。
植え替え当日にやらなければいけなかったこと。[その2]
もう一つ、植え替え時にやらなきゃいけないことをやってなかったんで、これも今日やります。
この作業も、本当は植え替え時にしなきゃいけなかったんですが、すっかり忘れてました…
鉢土を棒で突く???
今回のサンセベリアは、まだ根が出てないのでやりますけど、
いろんな植物の植替え時、この作業は必要な場合と必要でない場合がありますが、今回のサンセベリアでは必要になります。
それは、鉢の中で小石がうまく下まで落ちてなく、中に空間…というか、空洞ができてることがあります。
そうすると、うまく根が張ってくれませんし、生育不良を起こしてしまいがちです。
例えば、夕食にハンバーグを作った時、ひき肉、玉ねぎ、調味料を混ぜ合わせ、丸めますよね。
その後、両手でパンパンとキャッチボールします。
料理好きの人ならば、何故このようなことをするのか理由はご存知と思いますが、あれは丸めたタネの中の空気抜きをしてるんです。
空気を含んだまま焼くと、崩れてうまく焼けませんし、崩れると肉汁が出ちゃっておいしく仕上がりません。
植物の土の中を棒で突くのも、ハンバーグ作りの作業と理屈は一緒です。
棒で土を突く理由は、
株の回りを土でしっかり固めて、株を安定させるためにも、この作業は行ってください。
空洞があると株がグラつき、なかなか根を張ってくれませんから…
今日、サンセベリアの土を突いてみると、やはり空洞が何か所かありました。
oyageeのサンセベリアの植替え土は、ぼら土の小石をメインに使ってるんで、鉢に土を移した時にぼら土同士がぶつかって、どうも下までぼら土やその他の土が落ち込んでないみたいです。
空洞を埋める作業は、初めて行う方はやり方がわからなかったり、根を傷つけないか心配になったりするでしょうから、簡単に説明しておきます。
土に棒をゆっくり挿すと、途中からスゥーと抜けるような感じで入っていく感触があります。
そこが小石や土がしっかり詰まってない空洞部分です。
挿す棒ですが、割り箸だと弱くて短いかもしれません。
oyageeは、植物を支えたりする園芸用の細いけど硬い支柱を使い、突いております。
棒を抜かずに前後左右とゆっくり動かして、上部の小石や砂を滑り落とすような感じで行ってください。
[手順1]
園芸用支柱を使って、空洞埋めの作業。
割り箸よりは園芸用支柱の方がしっかりしてるし、折れないし、この作業にこれ使えます。
[手順2]
根や埋まってる部分の株を傷めますので、そっとゆっくりやってください。
土は結構下がりました。株元の白い部分が見えてます。
土が下がり過ぎたら、土を足してくださいね。
根がある時はあまり乱暴にしますと、大切な根や埋まってる株元を傷つける恐れがありますので、注意してください。
また根が出始めた頃には、この作業はやめておいた方が無難です。
せっかく、根が出始めてこれから生長していくぞっていう時に根を傷めたり、折ったりしてしまったら、元も子もありませんので。
もし、万が一誤って大きな根を傷めたりでもしたら、その株にとっては致命的です。
株自体を枯らしてしまう恐れがあります。
この作業は、本当はサンセベリアを植え替えた時に行わないといけなかったんです。
植え替えたその日にこの作業を行うように覚えておいてくださいね。
鉢の中の空洞埋めの作業は、以上です。
ここまではサンセベリアの空洞埋めの作業でしたが…
「ハイ、必要です!」
この作業はサンセベリアに限ったことではなく、他の植物でも同じです。
根を残したまま植え替える作業の時にも必要になります。
根を半分や1/3ほど落として植え替える場合も、この作業は必要なんです。
根と根の隙間にも、新しい土を入れてあげることで、早く、そして順調に生育します。
植替え時、植物の根と根の隙間には、土を流し入れただけでは入り込みにくいので、箸や棒などで軽く突いてあげて、土を根の奥まで入り込ませてあげるようにしてくださいね。
「突く」と言ったら、なんか語弊があるかもしれませんので、「土を根と根の間に優しく押し込んであげる」ってとってもらった方がよいかもしれません。
すでに根がありますので、その時はくれぐれも根を傷めないよう優しくお願いします。
今回は根のないサンセベリアのことですので、詳しい作業法はここでは割愛いたします。
空洞埋めは、他にも、
ただし、今回はサンセベリアは背丈が高く、根も全くなく、土も小石ばかりで不安定ですので、鉢をゆすったりでもしたら、株ごと倒れてしまい、また最初から作り直すはめになってしまいます。
それに、この方法では、土はあまり下に落ちるような感じではないですね…
ですので、今回は箸や細い棒を使ってこのような作業をすることにしました。
まとめ
サンセベリアの根が出てくるのは、他の観葉植物よりも遅いです。
今日、水やりしても、すぐには根は出てきません。
発根まで、だいたい1か月ぐらいはかかるでしょう。
そして、さらに1か月すれば、植えた株の中心から若い芽が伸びてくると思います。
これから数か月すれば、筍のような先が尖った新芽が顔を覗かせてくれるんではないかと期待しています。
子株が出るのは、夏の終わりか、秋ぐらいになるんではないでしょか…
冬に突入する前に子株を出させたかったんで、今回早めの5月に植え替えた次第なんですよ。
今日、同時に葉挿しをしてるサンセベリアにも水をかけました。
葉を数センチ間隔に切り分け、土に挿しておけば根を出し、新芽を出しますが、まるっきりカラカラ状態の土に挿していましたので、水やりしました。
詳しいことは、こちらをご覧ください。
以上、植え替え1週間後のサンセベリアの水やりの注意点でした。