夏は終わったのに、多肉の葉がポロッと取れる「葉ポロ」現象はまだ終わらない! その場合の対処法は? ─福だるまの場合─【oyageeの植物観察日記】

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朝晩がだいぶ涼しくなってきました。

夏も終わり、蒸し暑さで多肉の蒸れで葉がポロッと落ちたり、萎れたりすることはもう心配ないでしょう…と思いきや、まだまだ葉がポロッと落ちる「葉ポロ」現象が続いてます。

まだまだ予断を許さない状況です。

今夏、いろんな品種の葉がポロッと取れる現象に遭遇してきました。

今回は、エケベリア属やグラプトペタルム属、セダム属の品種ではございません。

コチレドン属の多肉になります。

購入時に名前がなかったんで、正式な品種名がわからないんです。

多分、「福だるま」「ふっくら娘」ではないかと…

今回、問題があるのは左側の白っぽい子です。

ぷくっとした葉にお粉を吹いてます。

葉の縁取りが赤茶色になってるのが特徴ですね。

前に買ってあってネームプレートがついてた「福だるま」と葉の色はだいぶ違いますが、形はほぼそっくりですよね。

問題がある左側の子の、元の親の株がこちらです。

名前がすでにあった多肉が「福だるま」という名前で、ネームプレートの付け間違えでなければ、これはもう「福だるま」と断定していいでしょう…

手入れが悪くて株が乱れまくっているんですが、この株から芽をカットして挿し木をしたんで、汚いなりにも今は脇芽が吹いてきて成長しています。

こちらはもう放っておいても大丈夫でしょう。

問題ないですね。

挿し芽をした小さい「福だるま」の葉が大問題なのです!

ポロッと落ちてしまうんです。

ここにも出ました、葉ポロ現象です!

ただ、これまでの葉ポロ現象と違うのは、リラだったり、マーガレットレッピンなどの葉ポロは、葉が半透明になり、柔らかくなるのが特徴でした。

しかし、この福だるまの葉は、一見何の変哲もなく、まともな葉に見えます。

その葉が原形をほぼとどめたままで落ちてしまうんです。

若干しわが目立つぐらいで、葉も固いままだし、色も変わってないし、腐ってる風でもないんですが、何故かポロッと落ちてしまうんです。

挿し芽は3鉢作ってまして、他の鉢でもそういう症状が出ているんですよ。

原因は何なんだ?

この福だるまは、夏に生育する「夏型」と、ある多肉本に書いてましたので、暑い夏でも問題なく生育するだろうと、夏前に挿し木をした記憶があります。

だけど、挿し木にしてからすぐの水やりは禁物なので、何日も水やりはしてませんでした。

1週間後ぐらいに水やりをしたんですが、蒸れが怖かったので、霧吹きで土を湿らす程度…

それも、株元ではなくて、鉢のふちにそっと霧吹きをかけて、株は一切濡らさないようにしてたんです。

だから、葉ポロ現象は、水分過多による蒸れが原因ではないようです。

よく見ると、茎は問題ないみたいです。

葉もそれほどダメージを受けてません。

ただ、茎と葉の接続してる部分が非常に弱いんです。

しわが寄ってる葉は、確実に落ちますね。

張りがある葉は、まだしっかりついてます。

あと、お粉がはげかかってる葉が危ないんです。

確実に言えることは、下葉から順番に落ちていってますね…

蒸れでなければ、あと考えられる原因は土の中

「根」ですね。

に問題があるのでしょう…

掘り起こしてみます。

根が全く出てませんね…

夏前に挿し芽をしたんで、もう根が出てもよさそうなのに、根が全く出てません。

発根してない原因は、一体何なのでしょうか?

もう1本を抜いてみます。

こちらは真っ白く太い根が1本だけ出てますね。

これが本当の姿だと思いますが、こちらの苗も葉がポロッと落ちるんですよ…

福だるまの葉ポロ現象は、根だけの問題ではなさそうです…

挿し芽をした時期が悪かったんでしょうか?

ある多肉本には、「コチレドン属は春秋型の生育で、夏と冬は乾燥気味。」と書いてました。

別の多肉本は、「コチレドン属の生育期は夏型で、春に挿し木をするが、発根しにくい品種。」と書いてます。

「水やりは、根が出たのを確認してから…」と追記してるんです。

もう一つ別の多肉本では、「コチレドン属の品種の水やりは、生育期の春から秋はたっぷりと、冬も断水せずに週1ペースで水やりを…」と書いてるんです。

正確な生育期はいつ?
植替えは本当に「春」でいいんですか?
水やりは、控えめなの? 多めなの? どっち?

情報が錯綜してます。

を信じていいんでしょうか?

それぞれの本を書いてる人は、植物のプロの専門家であったり園芸家さんみたいですし、それぞれの経験に基づいて執筆してるでしょうから間違ってはないんでしょうけど、ここまであべこべの情報がいくつもあれば、素人は何を信じていいものかわかりません。

最後に信じるものは、自分の失敗から学ぶ経験のみ?

素人だって、専門書に頼らなくても、実践のみでいろいろと学べます。

失敗を経験してからこそ、学ぶことも多いんです。

だから、今回失敗したことで、同じ過ちを二度と繰り返しませんから。

二度も三度も同じ失敗をする人がたまにいますけど…

ここに…

多肉をこれまで育ててきたoyageeの経験から言いますと…

コチレドン属の品種の水やりは、やはり夏は控えめがいいんではないかと…

そして、根が出てから、水やり!というのが成功の秘訣だと重いんです。

ところで、先ほど市販されてる多肉本で「根が出てから水やりを…と書いてます」と言いましたが、根が出たのかをどうやって確認するんでしょうかね?

「今日は根が出たか?まだか?」と、毎日毎日掘り起こしてみるわけにはいきません。

透明の容器に植えて、根が出てるかを確認するんでしょうか?

プロの園芸家さんは、「根が出てから水やりを」をなんて簡単に言ってますが、どうやって発根したかを確認するんでしょうか?

で、今回の最大の問題である、福だるま葉が落ちる原因は?

根は出てる苗も出てない苗も、どちらも葉が落ちてしまう…

やはり、水やりや蒸れではなさそうです…

唯一、これだと言えることは、これまで挿し芽をした福だるまは、部屋の中に置いてたんです。

無風がよくなかったんでは?って勝手に想像してますが…

コチレドン属って、「福だるま」の他には「熊童子」や「ペンデンス」なども同じ属性です。

どちらかというと、熊童子もペンデンスも、比較的育ちが悪く、弱い多肉植物です。

熊童子は何度も挿し芽や植え替えをしてますが、一度根がしっかり張れば、スクスク育ちますが、根がうまく張れなければ弱って枯れちゃうことが多いんですよ。

だから、葉がポロッと落ちてしまうのは、このコチレドン属の特徴…

要は、葉が意味なく落ちてしまうのは、コチレドン属、さらには福だるまのウィークポイントなんだろうと…

その原因は、暑さだったり気温差がない部屋で管理したり無風だったり相性の悪い土だったり水が多かったり、逆に少な過ぎたり

それぞれが複合的に影響しあうことによって、根が張れず、うまく育たず、最後には葉が落ちてしまう…ってことではないでしょうかね?

勝手な想像ですが…

ちなみに、この後に水やりをして、3日後に葉の状態を確認してみました。

葉にしわになってたのは、葉が弱ってたとか枯れる現象ではなく、ただの水切れのようです。

【9月12日】

【9月15日】

葉は、水をやったおかげで再び張りが戻ってますよね。

しわと葉ポロ現象とはあまり関係なさそうです。

この2鉢は根の確認はしてませんが、しわが取れたってことは水分を吸い上げてると推測し、多分、根が出てると思います。

で、最終結論は…

「福だるま」は、根付きが悪く、うまく育たなければ葉がポロッと落ちてしまう品種!

…ってことで、よろしいでしょうか?

ということで、対処法は…

コチレドン属の品種を植え替えたり挿し木をした場合は、まずはしっかりと根付かせる。
コチレドン属は発根しにくい。挿し芽でうまく根付かせるには、暑くなる夏前よりは、暖かくなった春先ぐらいの方が根付きやすい。もしくは涼しくなった秋に…
根が出て、完全に鉢の中で根を張らせた状態で夏を迎える。
完全に根が出てから、水やりをする。
根が出たのを確認するには、掘り起こすのではなく、葉の状態や株の元気さで確認する。
弱ってきたら、根が出てない証拠で、その時は別の対処法で救出する。

以上の結果となりました。

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夏が過ぎたからと言って、油断はできませんね…

葉ポロ現象は、まだまだ続きそうです…

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